発売日:2017年5月17日
ページ数:32ページ
大人になった今でも「つまんないな」と思うことが時々あります。
つまんない、つまんない、つまんない。
どうやったら楽しくなるんでしょうね。どうやったら「つまる」(つまらないの反対語?)になるんでしょうね?
このことは以前からずーっと疑問に思っていたことだったので、この絵本を読んでみることにしました。
この絵本の冒頭にも書いてあるんですが、「つまんない」って本来は子供が頻繁に感じることらしくて、大人は忙しいから「つまんない」と思ってる暇があまりないようです。

ヨシタケシンスケさんの絵本です。
ヨシタケさんといえば「あつかったらぬげばいい」という絵本が有名ですね。
「あつかったらぬげばいい」って、当たり前のことのようで意外とそれができなかったりするんですよね。
ヨシタケさんのかわいらしい絵ももちろん魅力ですが、面白い着眼点も魅力だなあと思いながらこの絵本を読みました。
小さい男の子が自宅で「つまんない」。
お母さんに「つまんない」と言っても、「自分でなんとかしてちょうだい!」と言われてしまう。
「どうしてつまんないんだろう」「つまんないのって、だれかのせい?」といろいろ考えていきます。
なんにもなかったり、同じことが続くからつまんないのかな。
ダンゴムシや道に落ちてる石はつまんないと思うのかな。
つまんない人が300人くらい集まったら面白くなるのかな。
おとなはつまんない時にどうしてるのかな。
など、「つまんない」についていろいろ考えていきます。
一般的には「つまんない」と文句を言って終わってしまいますが、「つまんない」状態をここまで問い詰めていくのは、斬新な発想だなと思いました。
「どうやったらつまんない状態がなくなるのか」については、この本には答えは書いてありません。
ただ、いろいろな考え方や物の見方があって、ちょっと着眼点を変えてみると「つまんない」というひとつの状態をいろいろな面から考えていけるんだなあと面白く感じました。
絵もかわいらしくて、いつもは深く考えないことをこんなにいろんな側面から見ることができるのかと驚かされる絵本でした。
「つまんない」と思ってる方、一読の価値ありです。
絵本なのであっという間に読めますし、子供の視点からいろいろ考えさせられる面白い絵本でした。
コメント