発売日:2020年9月19日
ページ数:192ページ
私の両親は、若い頃から2人揃って料理がめちゃくちゃ上手い人たちでした。
料理が上手かっただけでなく後片付けも完璧でした。
2人とも基本的に料理が好きだったと思いますが、毎日きちんと料理するのは本当に大変だったと思います。
私は以前、料理を一切しなかったのですが、現在は完全に自炊派で毎日の食事のメニューに頭を悩ませています。
料理は嫌いではありませんが、それでもご飯作るのがしんどくなることはあります。
これはそんな人たちに向けて書かれた本です。

著者は料理研究家コウケンテツさんです。
「料理研究家は料理が好きでそれを仕事にしてるくらいだから、自宅でも美味しいものを作って食べてるんだろうなあ」と思っていたのですが、コウケンテツさんでさえ、日々の食事を作るのがしんどくなってしまい、宅配ピザやインスタントラーメンで済ませることがあるそうです。
素人の私なんかよりもはるかに手際もいいし、いろいろな技も知ってる料理研究家でさえ、食事を作るのが面倒だと思うことがあるんだなあ。
この本で書かれていたのは、「料理をするのがしんどくなったら、お惣菜でもレトルトでも冷食でもなんでもいいじゃない。毎日手作りじゃなくちゃいけないという呪縛から逃れよう」ということでした。
日本ではなぜか「手料理=愛情の証」みたいに思われてますよね。
でも、それって、「手料理でなければならない」という呪縛になってしまい、結局は自分の首を絞めることになるんですよねー。
私は両親が手作り料理派だったため、その呪縛は強く残りました。
私の両親は外食にもいきましたが、基本的に家の食事はほぼ99%手作りだったため、どうしても「家の食事は手作りでなければならない」と思ってしまうことが多くなりました。
そのため、お惣菜やレトルトを使うことにかなり抵抗があります。
この本では、料理がしんどくなってくる要因のひとつとして、家族が料理を作ってる人に対して感謝の気持ちが足りない、感謝の気持ちを伝えないということを問題にしていました。
確かに一生懸命料理しても「美味しかった」「ありがとう」と言ってもらえなかったら、やる気無くしますよね。
物価高や円安などの理由で外食も高くなり、家で料理をすることが多い人もいると思います。
ずっと自炊することはしんどくなる時もあると思うのですが、お惣菜や冷食を使うことに罪悪感を抱かずに、うまく手抜きしながらやっていくのが一番だなと思いました。
この本では料理がしんどくなった時に、どのように考えてやっていくか、巻末には簡単に作れる料理のレシピがいくつか載っていて、読むとちょこっと気持ちが楽になります。
毎日自炊を頑張っている人にぜひ読んで欲しい本です。
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