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「生きることは食べること」を思い知らされる切ないホラー小説-「かにみそ」倉狩聡

発売日:2025年9月25日ページ数:256ページホラー小説です。でも、タイトルは「かにみそ」。タイトル見た時、「ホラーなのに、かにみそ?なんじゃそりゃ?」と思いました(笑)。主人公は20代の独身男性と彼が拾った「かに」です。「かにみそ」が...
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翻訳者の経歴に興味があって読んだ本-「魔法のルビーの指輪」イヴォンヌ・マッグローリ

発売日:2024年7月25日ページ数:324ページ小学校高学年向けのアイルランド児童文学です。この本を読んでみようと思ったのは、翻訳者の加島葵さんの経歴が非常に興味深かったからです。加島さんに興味があって読んでみたのですが、とても面白い物語...
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貧困問題を自分事としてリアルに感じられる小説-「神さまを待っている」畑野智美

発売日:2021年10月6日ページ数:336ページ若い女性の貧困が問題視されているのは知っていましたが、実際にどうなのかはよく分かりませんでした。東京の新大久保で「立ちんぼ」をしている女性のことが取り上げられることもありますが、本当に生活が...
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ミステリーもホラーも両方読みたい方におススメの本-「近畿地方のある場所について」背筋

出版日:2023年8月30日ページ数:321ページこの本、書評レビュー読むと「めちゃくちゃ怖い!」「夜中に一人で読んじゃダメ!!」などの感想があまりにも多くて、なかなか読む勇気がありませんでした。結論から言うと、レビューで言ってるほど怖くあ...
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車の自動運転社会の問題点を考えさせられる本-「サーキット・スイッチャー」安野貴博

出版日:2024年4月5日ページ数:336ページここ数年で車の自動運転機能が格段に進化しました。車の自動運転というと、なんだか良いことづくめのことしか話に聞きませんが、この本では自動運転車の問題点、それによって引き起こされるであろう社会問題...
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ロシア文学初心者にぜひ読んでもらいたい本-「ロシア文学の教室」奈倉有里

皆さんはロシア文学を読んだことがありますか?私はこれだけたくさんの本を読んでいるにも関わらず、未だにロシア文学を読んだことがありません。ロシア文学とロシア語に興味はあるのですが、「ロシア語難しそう。。。ロシア文学、ますます難しそう。。。」と...
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「最後はお母さんに会いたくなるんだな」を実感した本-「もうじきたべられるぼく」はせがわゆうじ

出版日:2022年8月9日ページ数:36ページなんとも言えない気持ちになる絵本でした。36ページのとても短いお話です。この絵本は「食育にも良い」と評されていますが、私はそうは思いませんでした。主人公はもうすぐ食べられてしまう牛です。子牛の頃...
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古典文学を読むのが面倒な人におススメの本-セルバンテス「まんがで読破 ドン・キホーテ」

出版日:2009年3月31日ページ数:183ページドン・キホーテ・・・よくタイトルは耳にするけど、どういうストーリーなのか分かりませんでした。小説で読めばいいのでしょうけど、そんなに興味がないのでサクッと内容を知りたい。。。そう思っていたら...
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杉浦日向子「百日紅(上)(下)」

出版日:1996年12月1日(上下巻)ページ数:358ページ(上巻) 346ページ(下巻)葛飾北斎の絵はとても有名で一度は誰でも見たことがあると思います。しかし、葛飾北斎に娘がいて、その娘お栄も素晴らしい絵師であり、北斎の代筆を行っていたと...
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障がい者のリアルが書かれた本-「ハンチバック」市川沙央

発売日:2023年6月22日ページ数:96ページタイトルの「ハンチバック」とは、せむし(猫背)や側弯症のことを指します。この小説の主人公は筋疾患ミオパチーの患者で、筋力が弱いことにより背骨が大きく湾曲しています。背骨が大きく曲がっていること...