出版日:2010年7月20日
ページ数:240ページ
先日、歯医者さんの治療で処方された抗生剤で薬疹が出ました。
今回の副作用で抗生剤の一系統が使えなくなりました。
滅多に抗生剤なんて飲まないけど、使えない薬があるというのはなんとも不安になるものです。
それだけ選択肢が狭まってしまうと感じるからなのでしょう。
「これからも生きていく中で合わない薬は出てくるだろう。そうなった時にどうすればいいのか」
とふと、疑問を感じました。
そんな時にこの本を読んでみました。
この本を読む前は巷に広がっている「薬は危険。あらゆる薬を飲むな!」という、ちょっとカルトっぽい本なのかなと疑っていました。
しかし、この本の著者である岡本医師は、ステロイドや抗生剤の利点をきちんと認めつつも、長期間の薬の常用の危険性を説いています。
私たちが何気なく使ってしまう市販の頭痛薬や胃腸薬。
これも「大事な会議があるからその時だけ」という理由で使うのなら問題ありませんが、「なんとなく頭痛になりそう」という理由で予防的に飲んだり常用するのは非常に危険だと書いています。
文字で読むと、「そんなの当たり前じゃん」と思いますが、案外うっかりそういう服用の仕方をやってませんか?
私は毎年花粉症になるので、2月初めから予防措置で抗アレルギー薬を飲み始めます。
岡本医師は1年以内の短期服用については問題視していないのですが、この本を読んでハッとしました。
私は2月初めから抗アレルギー薬を飲み始めて、4月下旬のもうほとんど花粉症の症状が出ていない時までそのまま飲み続けていたことに気がつきました。
「あー、これが岡本医師が言っている、だらだら何年も長期間に渡り薬を服用してしまうということか」
と唖然としました。
私の場合は花粉症の時期だけの話ですが、違う薬でもこういうことはありがちだなあと感じました。
この本では必要な薬や重病に対する薬については全く否定しておらず、ただ、頭痛薬などの「やめられる薬」は飲まないほうがいいということを提唱しています。
「薬をやめろ」と言うだけでなく、自己治癒力を上げるための食事や呼吸法、入浴法、爪揉みなどについても詳しく書かれており、日常的に取り入れられるものが多かったです。
安易に薬に頼ってしまう部分は誰でもあると思います。
「薬は悪!」と全否定することはせず、必要な時にだけ服用し、あとはできるだけ飲まないというのを徹底すべきなんだなあとこの本を読んで思いました。
薬を全否定しない部分がとても良かったです。
これから自分でも薬の服用について注意していこうと思いました。
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