エミューという巨鳥をご存じでしょうか?
オーストラリア原産の大きな鳥で、見た目はダチョウに似ています。
ダチョウはアフリカ原産で足の指が2本であることに対し、エミューは足の指が2本で卵は青緑色をしています。(ダチョウの卵は白)
動物園などで見ることができますが、成鳥の体長は約2メートル近くになるとても大きな鳥です。
時速50kmで走ると言われています。
そんなエミューを自宅で飼っている人がいる!
そのことのまずは衝撃を受けました。エミューって、個人で飼うことができるんだ。。。
しかもこの本を書いているエミューの飼い主は若い女性。
本当に驚いてしまいました。
この本は、エミューと飼い主さんの2年間の暮らしをフォトエッセイとして記録した本です。
この飼い主さんが凄いなと思ったのは、エミューを卵から孵化させるところから育てていることです。
おそらく何かしらの知識をお持ちの方なのだと思いますが、基本的には都内で働くOLさんだったそうです。
現在は山に引っ越し、エミューと二人で暮らしています。
在宅勤務をしながら山での暮らしをしていて、畑で野菜を作ったり田舎での暮らしもきちんとこなしている方です。
孵化したばかりのエミューはとても小さいのですが、あっという間に大きくなり飼い主さんと同じくらいの背丈になってしまいます。
その成長スピードの速さに驚きました。
また、エミューは花や野菜が好きでそういう物を食べるのだと初めて知りました。
大きくなってからは体が丈夫になってくるようですが、生まれたばかりの時は35度の室温で育てなければならないなど、なかなか飼育が難しいのだなと思いました。
何も知らない一般人から見たらとても手がかかる動物に思えるエミューを、若い女性が一人で育てているのは本当に凄い。
力が強い巨鳥だから、くちばしで飼い主さんをつついたりするととても痛そうなのですが、この飼い主さんは怒ったり怒鳴ったりすることなく、淡々とエミューに接していて、その点も凄いなと思いました。
飼い主さんは自宅の敷地で作った野菜を使って料理をしているのですが、とても料理がお上手なのが写真から良く分かります。
また、エミューに対する愛情の深さ、本当にエミューのことが大好きで大好きで仕方ないのだなと分かりました。
フォトエッセイなので文章は少ないのですが、飼い主さんが書かれている文章から、この方がとても頭の良い女性であることが分かります。
また、山で暮らしていて日常的にはエミューと二人で暮らしていてそんなに人に会うわけではないのに、毎日きちんとオシャレをしていることも素敵だなと思いました。
(一般的に人の目がないとオシャレをさぼりがちになりますよね。。。)
飼い主さんのすばらしさ、山の美しい景色、たくさんの愛情を注がれて成長していくエミューの姿がとても印象に残る本でした。
エミューという珍しい鳥を個人で飼っているということに興味があって読んでみたのですが、心がほっこりする素敵な本でした。
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