出版日:2023年3月8日
ページ数:128ページ
今はいろいろなインド料理のお店がありますね。
以前はこんなにたくさんのインド料理屋さんがありませんでしたし、インド料理と言えば「カレーとナンとタンドリーチキンとラッシー」くらいだと思ってました(笑)。
私は持病の食事制限があり、カレーもナンもNGなのであまり食べられません。
ところが、最近、「ビリヤニ」を知ってしまいました。
ビリヤニはインド亜大陸で食べられている炊き込み混ぜご飯。
これは食事制限がある私でも食べることができ、しかもとってもおいしくてすっかりハマりました。
それまでは
「インド料理って、カレーとナンでしょ?」
くらいにしか思っていなかったのですが、ビリヤニを知ってからインド料理に興味を持ち始めました。
それでこの本を読んでみました。
この本では分かりやすい文章と可愛らしいイラストでインド料理や文化、習慣などを紹介しています。
予想よりもたくさんのレシピも載っていました。
「インド料理はカレー」というイメージが強かったのですが、カレーだけでなく様々な料理が紹介されていて、驚きました。
あまり馴染みがないインドのスイーツも紹介されていて、興味深々。
インドは大きな国なので、地域によってパンを食べるのか、米を食べるのか、ベジタリアン料理が多いのかなど違いもあり、とても興味深く読みました。
また、インドではヒンドゥー教、仏教、イスラム教、ジャイナ教の信者がいるため、それぞれに食文化や習慣が違うことも書かれていました。
最近行ったインド料理やさんで「ライタ」(ヨーグルトサラダ)を食べたのですが、酸味と野菜や果物の甘さが絶妙にマッチしていて、とてもおいしく頂きました。
この本でもライタをはじめとするヨーグルトや乳製品を使った料理が使われていて、インドでは意外とたくさん乳製品を食べることを初めて知りました。
この本を読んで思ったのは、インド料理のバランスの良さです。
肉、魚、たくさんの野菜、乳製品、米、パンをとてもバランスよく食べています。
あまり深く考えたことがなかったけど、インド料理ってすごいんだなと思いました。
また、たくさんのスパイスを食材に合わせてブレンドしており、そのスパイスが薬膳の役目も果たしているため、健康に良いのがよく分かりました。
スパイスの種類や効果もたくさん紹介されていて、とても楽しく読みました。
インドのキッチンには必ず小さな家庭用祭壇があるようで、食事を作る場所は聖なる場所として位置づけられているのだなと思いました。
食や食を生み出す場所を神聖なものとインドでは定義しているんだなーと思いました。
最近私がお店で食べたビリヤニではバースマティー米というお米が使われていました。
そのお米がとてもおいしかったのですが、このお米はバンジャーブ地方の最高のお米なのだそうです。
ジャスミン米のような独特の臭みもなく、パサパサしすぎず、とてもおいしいなと思いました。
たまたまインド料理屋さんに行った後にこの本を読んだのですが、「お店で食べた料理はこれだな」とか「こういう材料で作られていたんだ」など確かめながら読むことができて楽しかったです。
インド料理初心者の方におススメの本です。
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