会社員でも仕事を辞めずに世界一周旅行ができるヒントが満載の本-「リーマントラベラー」東松寛文

エッセイ

皆さん海外旅行はお好きでしょうか?

海外旅行というと、一般的に「高級ホテルに泊まってリッチな食事をしてたくさんショッピングをする」というイメージがあるかと思います。

最近の円安で海外旅行自体が難しくなり、今まで一般的と思われていた「高級ホテル&リッチな食事&たくさんショッピング」はますます実現不可能になってきました。

先日のGWに海外旅行に行った方も現地での物価の高さに辟易していたようでした。

そんななか、ちょっと見方を変えた海外旅行を紹介しているのがこの本です。

著者は都内の広告代理店に勤務する30代男性会社員。

学生時代にバスケとアメフトをやっていた彼は2012年にたまたまNBAのチケットを手に入れます。

学生の頃から見てみたかったNBAの試合。海外旅行に一度も行ったことがなかった彼は「せっかくチケットが手に入ったのだからぜひとも行きたい!」と一念発起します。

非常に仕事が忙しい職場に勤務していますが、その時だけは上司に直談判して休みを取りました。

3泊5日という強行軍で彼はロサンゼルスに渡ります。

仕事が忙しくて飛行機のチケットも直前に購入、ホテルは予約しないで渡航します。

英語もあまりできない状態だったにも関わらず、楽しいアメリカ旅行を実現した彼はそこから海外旅行に目覚めます。

仕事が激務だったため、長期の休みはなかなか取れない状況。

そんな中考えたのが、週末をフルに使っての海外旅行でした。

金曜夜に出発して月曜朝に帰国。

旅行した国は85か国204都市。

2016年には3か月で5大陸を週末だけで回る「世界一周旅行」を達成します。

(厳密には週末だけではなく、連休や有休を使って多少長く休みを取っている部分もあります。)

3か月で世界一周旅行を達成しようなんて、普通に考えると無理かなと思いますよね?

3か月間ずっと海外に行きっぱなしではなく、基本週末を使って海外に行き日本に戻ってきている時間は「トランジット」という扱いで旅行したそうです。

こういう「違う視点」で物事を考えながら旅行すると、不可能が可能になるのだなと参考になりました。

著者は海外での珍しい体験や見たことがない絶景を見ることを重視しており、豪華な食事やショッピングは重要視していません。

海外旅行には2種類あると私は思っています。

ひとつは海外でしか体験できない貴重な体験をする「体験重視型」

もうひとつは豪華なホテルでの宿泊やリッチな食事、贅沢なショッピングなどを楽しむ「非日常贅沢型」

この著者の旅行スタイルは「体験重視型」なので、リッチな食事や贅沢なショッピングをしたい方には向いていません。

が、海外で様々な珍しい体験をしてみたい方にはおススメの一冊です。

著者は今でも広告代理店に勤務するサラリーマンで、コロナ禍に結婚&お子さんが生まれるという環境の変化もありました。

現在の円安も影響して著者が現在どのように海外旅行を楽しんでいるのかわかりませんが、巻末に週末海外旅行のコツや職場への根回し術なども書かれていて、大変参考になります。

週末旅行で一番重要なのは「強靭な体力」であることもこの本はしっかり教えてくれます。

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