児童書だと思っていたけど実際は難解な本-「星の王子さま」 サン・テグジュペリ

小説

出版日:2005年6月27日
ページ数:158ページ

2020年からのコロナ感染拡大による外出自粛で自宅にいる時間が長くなりました。

たまたまAmazonを覗いたら「星の王子様」が売り切れでした。

(Amazonからオススメ本としてお知らせがきた。)

そういえば、「星の王子様」って、どんな話だっけ?

もしかすると読んだことないかも。

と思い、その時に購入して読んでみました。

「星の王子様」はずっと児童書だと思っていたんです。

でも、実際に読んでみると難解すぎて、訳がわからない。

哲学書なのか?と思うくらいよくわからなくて、困ってしまいました。

本の最後に、この本を翻訳した倉橋由美子さんが解説を書いてくださっていて、それを読んでやっと「あ〜、そういうことなのか」とわかった次第でした。

砂漠の中に「私」が飛行機で不時着して、その時に「王子様」と出会うのですが、「王子様」は小さいけど子供ではなく、わがままという訳ではないけど理屈っぽいというかイマイチ訳わからない。

「なんだろう、この不思議な展開。。。」と思いながら読み進めました。

本の最後に書かれてる解説では、「私」が砂漠に不時着して、「死」を意識した時に自分の中にいる本来の自分(子供)が「王子様」という形で現れ、本来の自分との対話を繰り広げていくと説明されていました。

そして、8日間が過ぎ、飛行機の修理が無事に終わり現実の世界に戻るのに、本来の子供の部分である「王子様」のことは「処分」しなければならない。

だから、最後に「王子様」は毒蛇に咬まれて死ぬという形をとって、「住んでいた星に帰る」。

これって、自分の中の「子供と大人」の部分の対時であったり、「体を残して星に帰る」ことが「死」を表していたりするんじゃないのかなと思いました。

あまりにもテーマが深すぎて、面食らいました。

今までずっと、子供の本だとばかり思っていましたが、哲学的で深くて難解な本でした。

きっとこんなに外出自粛が続いて自宅にいる時間が長くなかったら、読まなかっただろうなあ。

「星の王子様」をきちんと読むチャンスを得られたことはとても良かったなあと思いました。

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