出版日:2020年1月26日
ページ数:184ページ
何年か前から日本では断捨離がブームです。
アメリカの影響を多大に受けている日本において、大量購入大量消費する人は今でもたくさんいます。
コストコが日本でも人気があるのを見れば、なんとなく分かると思います。
物をたくさん持っていることが「幸せの象徴」「豊かさの象徴」と思っている人がまだまだいます。
日本よりも大量に物を買うことに価値を置くアメリカでは、不要なものを自宅や職場に抱えている人がたくさんいるそうです。
この本は、アメリカの片付けコンサルタントが書いている本で、同じ断捨離を扱っていても日本とアメリカではこんなに違うのか!とびっくりさせられました。
「不用品をたくさん抱えてる人」=「精神的に問題を抱えている人」という考え方をしていて、日本よりも深刻にとらえていることに驚きました。
この本では
「不用品を抱えている背景には必ず精神的な問題が隠れている。それを解決しないと断捨離はできない」
という考え方に基づいて、話が進んでいきます。
断捨離や片付けのノウハウはあまり書かれておらず、たくさんの事例が載っています。
しかし、「たくさんの洋服を抱え込んでいるのは良く見られたいから」とか、「キッチンが不用品であふれているのは家族を困らせたいと思っているから」など、日本人の観点からすると「うーん、そうかなあ???」と思わざるを得ない事例がたくさん載っていました。
どちらかというと、日本におけるゴミ屋敷問題と似てる事例が多いなと思いました。
日本の断捨離や片付けは「部屋を綺麗にしたい」「快適な空間で暮らしたい」という、もっとライトな要求から始まっているので、断捨離も始めやすいんですよね。
ところが、この本の事例はあまりにも深刻なケースが多すぎて、「まずはあなたの精神的な問題を解決してから断捨離しようね」という感じでした。
ちょっと日本人には馴染めない話があまりにも多すぎました。(ゴミ屋敷問題には非常に有効だと思いました)
確かに物が捨てられない、片付けができないというのは心理的な問題を多少は抱えていると思いますが、ここまで深刻なケースになってくると参考にならないなと思いました。
断捨離や片付けに対する日米の感覚の違いがよく分かる本でした。
日本の断捨離はもっと簡単に始められるので、断捨離本を読むのなら日本人の著者が書いている本のほうが良いかなと思いました。
私も数年前から断捨離を始めていて、大量の物を捨てました。
いかに不用品に囲まれて生活していたかを思い知らされました。
でも、一度断捨離すると、その綺麗な状態をキープしようとするので、余計なものを買わなくなるし、使わないものや古いものはすぐに捨てるようになりました。
大量購入大量消費もしなくなりましたし、断捨離をすることによってそれまでの生活を見直す良いきっかけになりました。
「不用品を溜め込んでゴミ屋敷一歩手前まで行くと、ここまで深刻になるのか。。。」という事例を知りたい場合は、この本はとてもおススメです。
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